ご先祖様や親しい人のお墓参りに行くことは、故人を思いやる素晴らしい行為です。
亡くなった人を心から偲ぶ気持ちがあれば、本来「やってはいけないこと」はあまりありません。
その人への思いやりや気配りを持ってお墓参りをすれば、自然と失礼のないふるまいになるためです。
だからと言ってお墓参りの服装が少し派手であること、マナーを知らなかったからと言って、すぐに祟られるとか罰が当たるとかはありません。
むしろ、服装やマナーは生きている人同士で恥をかいたりトラブルに合ったりしないためにわきまえるべき現実的なルールです。
ただし「これはやらないほうが無難」という項目はいくつかあるので、気持ちよくお墓参りができるようにひとつひとつ解説していきたいと思います。
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NG1:夕方や夜にお墓参りに行く
お墓参りへ行く際は、日にちや天候などにあまり左右される必要はなく、基本的にいつ行っても間違いではありません。
しかし、時間帯には少々気をつけてください。夕方~夜、つまり日が落ちてから未明までの暗い時間帯は、できれば避けたほうがベター。
お墓は、たくさんの階段やごつごつした地面など、足場の悪い場所にあることが少なくないため、暗闇で転倒したり体をぶつけたりすると危険です。
また、墓地は性質上霊体やこの世のものではない霊魂が集まりやすく、暗くなると良くないものが寄ってくる可能性も高くなります。
真っ暗な中でお墓に行くのはあまり気持ちのよいものではありませんし、よっぽどの理由がない限り、わざわざ夜にお墓参りに行くことはやめたほうがいいでしょう。
朝方~昼ごろまでの、明るいうちに気持ちよく済ませておくのが基本です。
NG2:亡くなった人へお願い事ばかりする
お墓参りへ行って故人に手を合わせる際、「○○がうまく行きますように」「○○してください」などと、お願い事をする人も多いかと思います。
しかし、ご先祖様達からしてみれば、お墓まで会いに来てくれたかと思うと毎度「私の願望を叶えてくれ」と懇願されるばかりでは、なんだか困ってしまうかもしれません。
自分が故人側になった場合を想像してみてください。
いろいろな人からあちこちで、これを叶えてくださいあれをしてくださいと願望ばかり言われたら、亡くなってまで人の頼みごとばかり聞きたくないとうんざりしてしまいませんか。
それよりも、自分が生きている時の思い出を振り返ったり、天国で元気にしているかな、などと思いを馳せたりしてほしいと考えるはずです。
供養とは、亡くなった人が安心して休んでいられるよう取り計らうこと。
「自分達はこっちでしっかりやっているから、心配しなくて大丈夫です」と故人を安心させてあげるのが一番の供養です。
お墓の前で、人生の節目ごとに「こういうことがありましたよ」と報告したり、「目標や夢に向かって努力するので見守っていてね」と決意表明をしたりなど、自分が成長しながら元気に暮らしている姿を見せることで大いに喜んでもらえるでしょう。
NG3:お酒やタバコをお供えする
亡くなった人が好きだった銘柄のお酒やタバコをお供えする人もいますね。
お供えする人からすれば、故人が少しでもあの世で楽しめるようにと気を配ってのことだと思います。
しかし実は、お酒やタバコ、いわゆる嗜好品をお供えするのは亡くなった人にとっては苦痛であるかもしれません。
なぜなら、嗜好品というのは依存や中毒を引き起こすほど強い習慣性を持つ特殊なもので、いわば俗世の象徴です。
亡くなった人へ、この世への執着や未練を思い出させてしまう可能性があり、すみやかに成仏するための足かせとなってしまうことも。
特に、生前お酒やタバコに依存症気味になっていた人へのお供えは注意してください。
この世への未練はいさぎよく断ち切ってあげたほうがいいでしょう。 ドラマなどの影響からお酒を墓石にドボドボとかける人がいますが、あれは特にNGです。
亡くなった人がつらいのはもちろんのこと、お酒には糖分が入っているため、墓石が変色したりシミになったりして汚してしまうことがあります。
同じ理由でジュースもかけてはいけません。
また、タバコに火を付けると独特の匂いがしますが、仏教では亡くなった方は強い匂いを嫌うと言われています。
現実的にも周囲の人の迷惑になりかねませんので、あまりおすすめしません。
NG4:墓石をたわしや洗剤で磨く
お墓まわりをきれいにしてあげようとする心構えは良いが、たわしや洗剤を使って墓石をゴシゴシこするのはやめましょう。墓石に塗られたコーティングがはがれ、石を傷つけてしまう恐れがあります。
また、洗剤などの化学物質はシミや変色の原因にもなります。墓石は水洗いが基本です。
亡くなった人の体をいたわるような気持ちで、やわらかいスポンジを使って優しく磨いてあげてください。
NG5:むやみに他人のお墓に手を合わせる
一般的に、よそ様のお墓に手を合わせることはマナー違反とされています。
他人の敷地に勝手に入ることで土地の所有者とトラブルになることもあります。
また、見ず知らずの人のお墓にむやみに手を合わせると、亡くなった人があなたに頼っても良いのかな、つらい気持ちをわかってくれるのかな、と感じてついてきてしまうことも。
亡くなった人をかわいそうに思う気持ち自体は素敵なことです。
しかし、人以外のさまざまな霊もいるかもしれないお墓という場所においては、周囲の物事にやたらと首を突っ込もうとせずに、自分のお墓参りを済ませたら手早く墓地を後にしたほうが賢明でしょう。
【まとめ】
お墓参りでやってはいけないことを5つご紹介しましたが、いかがでしたか?
これ以外にも、ごみを捨てる、お墓を荒らす、大声で騒ぐといった、考えてすぐにわかるような迷惑行為などは当然NGです。
亡くなった人と生きている人、双方が気持ちよく過ごせるよう、思いやりを持ったお墓参りができるといいですね。
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