【お墓参りで米をまく】米をまくことにどういう意味があるのか?

 

日本人にとって、お墓参りはとても身近な存在ですよね。

しかし、子供の頃から親任せにしていたことから、いざ自分が中心になってお墓参りにいくときに、何をどうすればいいのかわからないという方が意外と多いのではないでしょうか

お墓参りに何を持っていけばいいのかお供え物は何にするのかなど、調べなければならないことが多いと思います。

その中のひとつに、お墓参りで米をまく必要があるのかという問題があります。

そこで、この記事ではお墓参り米をまく必要はあるのかを解説するとともに、米をまくことにどういう意味があるのかについても解説します。

 

 

 

1.お墓参りに欠かせないお供え物の意味とは?

 

お墓参りでは、米をまく必要があるのでしょうか。

米をまく必要があるとしたら、どういう意味があるのでしょうか。

この問題を調べるにあたって、お墓参りに欠かせないお供え物の意味について、解説したいと思います。

日本人の多くが、毎年、年末年始、お彼岸、お盆など定期的にお墓参りに行くと思いますが、そのときに準備するお供え物について、深く考えたことがあるでしょうか。

お墓参りの際、お供え物をするのは、先祖や故人を供養するとともに、先祖や故人がいたからこそ、現在の自分が生きていられるという感謝を表すという意味があります。

そのため、故人に対する感謝の気持ちを込めて、生前故人が好きだったものなどをお供えするのです。

 

 

 

2.お墓参りで米をまく意味とは?

 

ここまでの解説から、お墓参りで米をまくという行為は、生前故人が好きだった米をお墓にお供えするということではないかと考える方が多いかもしれません。

実際はどうなのでしょうか?

寿司屋さんで「しゃり」というと何を思い浮かべるでしょうか。

そうなんです。寿司屋さんでは、米のことを「しゃり」と言います。

米を「しゃり」というのは、「しゃり」を漢字で書くと「舎利」であることと関係があります。

「舎利」とは、もともと古代インドのサンスクリット語の「シャリーラ」に由来する言葉で、「身体」や「遺骨」を意味しますが、一般的には仏様の遺骨のことを言います。

仏様の遺骨が米・米粒に似ていることから、「舎利」は米を意味するようになり、現在でも寿司屋さんでは米のことを「しゃり」と言っているのです。

なお、「舎利」と「仏舎利」の意味はほとんど同じです。

仏様の遺骨である「仏舎利」は、人を助けると言われています。

というのは、人を助けるために仏舎利は土に返り、五穀になると言われているからです。

このように「仏舎利」は非常に尊いものであり、米もまた日本人にとって尊いものです。

つまり、お墓参りで米をまくという行為は、「仏舎利」をまくという意味もあるわけです。

そのため、お墓参りで米をまくという行為は、仏舎利の力を借りて、死者の魂を浄化させるという意味があると考えられています。

 

 

 

3.米をお供え物にする宗教とは?

 

米をまくという行為を、お供え物や米の意味という観点から解説してきましたが、ここでは、宗教によるお供え物の違いを中心に解説します。

日本の宗教といえば、仏教や神道があり、さらに仏教には浄土宗、日蓮宗、臨済宗、曹洞宗などの宗派があります。

お墓参りについては、宗教や宗派によって作法やお供え物に違いがありますが、中でも仏教と神道には大きな違いがあります。

米をお供え物としているのは、神道です。 神道では、神様に献上するお供え物のことを「神撰(しんせん)」と言います。

お供え物として献上する食事は、米・塩・酒・水を中心に魚や野菜、果物などもお供えします。

一方、仏教には「五供(ごくう)」といわれるお供え物があり、香・花・灯明・水・飲食の5つからなります。

「香」は線香、「花」は花、「灯明」はろうそくの灯り、「水」は水、「飲食」は普段食べている主食になります。

現在の主食はごはんになりますので、「米」をお供えすることになります。

ただ、ここでいう米とは、炊いたごはんになりますので、生米をまくという行為とは少し意味合いが違っているのかもしれません。

いずれにしても、神道でも仏教でも米をお供え物としている点は同じです。

 

 

 

4.お墓参りで米をまくという慣習はある

 

神道でも仏教でもお墓参りで米をお供えしますが、米をまいているわけではありません。

しかし、現在の日本で、お墓参りで米をまくという慣習がある地方が確かに存在します。

少なくとも、関東地方の一部では、お墓参りで米をまくという慣習があるようです。

日本全国を調べたわけではないので、はっきりとしたことは言えませんが、他の地域でも同じような慣習があるかもしれません。

実際に神様や仏様にお供えする米をまくことは、散供(さんご、さんぐ)、御散供(おさご、おさんご)、打撒(うちまき)などと言われています。

例えば、千葉県の房総地方などで行われているようです。

 

 

 

5.まとめ

 

この記事では、お墓参り米をまく必要はあるのかを解説するとともに、米をまくことにどういう意味があるのかについて解説してきました。

お墓参りで米をまくのは、日本全国でも一部の地域だけです。

そのため、自分の住んでいる地域にお墓参りで米をまく慣習があるかどうかを確認する必要があります。

一方、お墓参りで米をまくという行為には、仏舎利の力を借りて、死者の魂を浄化させるという意味があると考えられています。

コロナ禍の今だからこそ、お墓参りに行って、先祖や故人に感謝することが大切なのかもしれません。

 

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