お墓参り。
それは宗教や国境を超えて万国共通の先祖への弔いと敬意を祓う時間です。
私たちが暮らす日本では、春と秋にお彼岸があり、そしてお盆という風習があります。
無宗教の国ではありますが、仏教の色素が色濃く根付いています。
そんな歴史あるこの墓参りにも時代の波は届いてきているようです。
少子高齢化、親族、親戚などとの疎遠、家族構成の多様化。 そして何よりは離婚率の増加。
離婚する事が当たり前になっている現代において、墓参りもまた新たな疑問や問題に直面しているのです。
一生を添い遂げるのなら一般的には両家のいわゆる父方、母方の双方のお墓を参拝すればいいのですが、離婚という形で夫婦としての契約が破棄され、戸籍上赤の他人になった場合はどうすればいいのでしょう。
また、離婚した際に親権を持つことが多いのはやはり母親である女性なのですが、子どもはどこまで連れていけばいいのか、或いはお墓参りをどうすればいいのか。
このような疑問に対する明確な解答というものが実際には日本にはなく、それぞれのお墓を管理してくださっているお寺の和尚さんに一任している事が殆どです。
然し、和尚さんによって宗派や道徳が違うのでお寺にも正解がある訳ではありません。
そこで、母子家庭におけるお墓参りの疑問や悩みなどを調べてみました。
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母子家庭における疑問
例えば、離婚した場合、子供たちは別れた父親のほうのお墓参りに行っても良いものでしょうか?といったケース。
そして、自分は一緒に行ってもいいものなのか?といった場合、如何に立ち振る舞うのか。
または、実母が離婚した男性の父方に墓参りに行こうと言い出したものの、お墓を守っている親戚のお家には、 母が足を踏み入れないようにと父から言われていて、 かなり揉めて離婚したのに、離婚してから時間を置いた後、お墓参りに行こうと思うことって普通なのだろうか?というケース。
更に最も多い疑問だと、離婚後のお墓参りについてです。
現在苗字は元旦那の苗字を名乗っていて、離婚前は元旦那側両親の実家のお墓参りをしていたのだが、離婚したのでその苗字のお墓だけ行くべきか、もうきれいさっぱり関係を断ち切ってしまうかで迷ってしまうという例。
子どもたちにとっては曾おじいちゃん、曾おばあちゃんの入っているお墓なので連れていきたいけれど果たしてそれは常識に沿っているのだろうか?といった悩み。
離婚した時に旧姓に戻るか否かで生じる問題です。
お墓参りをする意味
結論から言うと死んだ人が墓の石の下にいるのかいないのかという話になります。
但し それは仏陀、いわゆるお釈迦さまや日本に仏教を普及させた親鸞に訊くしかないかもしれません。
仏陀は仏智を悟り、死ねばどうなるのかを分かっていました。
従って、生きている時に仏法は聞くべしと教えられ、親鸞も死んでからは手遅れだよ、と教えられました。
仏法は生きている時が勝負だということです。
死んで何万巻のお経を読まれても死んだ人のためになっていないからです。
生きている時にお経の内容を説法してくれないと意味がないのです。
これはあくまでお墓参りの意味、起源に過ぎません。
現代ではDNAで血の繋がりは解析出来ますし、お骨の納め方も人それぞれです。
故人を偲ぶ事は自由です。お彼岸やお盆に会えるわけでも当然ありません。
でも、それを区切りとして立ち直れたり、 本当に信仰している方は 天国に行けたと安心したり、お盆には会えた気持ちになるのかもしれません。
そしてそれも各々の自由です。
親や友達がお葬式や墓参りをしたいから 来て欲しいと云われたら行けばいい。
これは生きている人の気休めかもしれませんし、生きている人の心の拠り所なのかもしれません。
お墓参りとはそういうものなのです。
ですから、行かずに迷っているなら、そしてそれで少しでも気が休まるのならとりあえず行ってみる。人間の先祖は元をたどると5人だそうです。
先祖には何の罪ありませんし、離婚している事を知っている筈がない。
どこでも誰でもお墓参りは一緒です。
確かにそれを知らせてしまうと、離婚した後では揉め事が起きるとか、別れた理由とか、その男性や親御さんとの関係性などがどうしても尾を引いてしまうのです。
しかし今のお墓参りは昔と違ってお供えものは持ち帰らなければいけなくなっています。
鳥や野生動物に荒らされるからです。線香とろうそくは燃えればなくなりますし、お花は置いたままでもお供えものと一緒に持ち帰っても構いません。
強いて言うならお墓参りを始め伝統的慣習は、家族や親戚の団結を強めるのに有用です。
まとめ
家族構成が複雑化し、親戚などとの繋がりも薄れつつある今、墓参りを機会に故人の話しをしたり互いの近況を連絡しあったりというのは重要なのではないでしょうか。
それともう一つ、父方に兄弟が居ない場合、そのお墓を子どもが継ぐことになる可能性もあります。
お墓も遺産です。
もしも子どもが未成年ではないのなら、別に行きたくなければ連れていく必要はありません。
墓地を教えれば、あとはそこの管理者に聞けばお墓の場所はわかります。
お墓参りもまた、一子相伝のものだという事です。
これらを踏まえた上でご自身の自由意志によって判断する事を推奨します。
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