仏教発祥の地はインドですが、日本に仏教が伝来したのは中国からとなります。
そのため、日本の仏教はインドの仏教よりも中国の影響を色濃く受けたものとなります。
日本の仏教における基盤と言える中国ではお墓参りやお墓掃除をどのように行っているのでしょうか。
中国語の【お墓参り】と中国のお墓参り習慣
【墓】(mù)
【扫墓】(sǎo//mù)
漢字で「墓」は共通ですが、中国語と日本語の発音は全く異なりますね。
中国では【清明節】と呼ばれる時期に日本でいうお盆やお彼岸のようにお墓参りをする習慣があるようです。
【清明節】は【二十四節気】という太陽の動きによって季節を二十四等分し、分類した名称のひとつです。
古来の中国でどの時期にどのような農作業を行うのが適切か目安とするために作られた暦だと言われています。
旧暦で2月後半から3月前半にあたる時期で、現代では毎年4月5日前後となり、中国ではその前後3日間が休日になります。
中国語辞典で【清明】を調べると『明るくて清らかである・澄んで明るい』という意味があります。
この清明節の頃は春が訪れ、暖かくなり、まさに世界が明るく清らかになる季節です。
そして、徐々に雨量が増えていくため、雨が多く降る前に、
- ご先祖様のお墓を清める
- お墓を修繕する
- お供え物をする
- ご先祖様に祈りを捧げる
以上のような時期とされています。
清明節は【民族掃墓節】とも定められていて、民族みんなでお墓に行き、お墓掃除を行うことを勧められています。
中国式のお墓参り・お墓掃除
中国のお墓は日本のお墓に似て、石でできた墓標が建てられています。
亀甲墓と呼ばれる石で亀の形を模した墓もあり、これは日本の沖縄に伝わり、沖縄でも多く見ることができます。
日本では家族・一族単位の墓が主流ですが、中国では個人・夫婦単位のお墓が多い
お墓を建てるための土地不足が問題となっているようです。
- 中国には土葬の習慣が根強く、大きな棺を納めるために土地を広く使用しなければいけない
- 中国政府は火葬を義務付けていますが、中国では今でも土葬を望む人が多い
以上の2点が根強い課題となっています。
そんな中国ですが、お墓参りやお墓掃除の方法は日本とよく似ています。
中国のお墓お掃除の流れ
- お墓周囲の草むしりを行い
- 土が荒れていたらキレイに整える
- 墓石を洗い清める
以上の流れでお墓掃除が終わったら、日本のお墓参り同様にお花や食べ物などを供えます。
中国ならではのお墓参りの習慣
- 本物に似せたお金を燃やす
これはあの世のご先祖様に届けるためです。
- 食べ物はたくさん供える
お墓の前で食べる方もいます。
- お花を花立てに備えるだけではなく、墓石に直接飾り付ける
以上のように日本に比べて華やかに行われるようです。
爆竹を鳴らす習慣もあるようですが、これは大きな音を立てて魔を払う意味があるそうです。
中国から伝わった仏教ですが、日本と似ているところもあれば異なる部分もあり、それぞれの文化に沿って発展してきたのだとわかりますね。
もし清明節に中国に行かれる機会があった際は、中国式のお墓参りを体験できるかもしれません。
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